不妊症をもっと知るための用語集



●hCG
胎盤から分泌されるゴナドトロピン。LH作用を有する。


●hMG
ヒト閉経尿より抽出されたゴナドトロピン。FSH作用を有する。


●FSH(卵胞刺激ホルモン)
脳下垂体から分泌されるゴナドトロピン。卵の発育を促し、卵胞からのエストロゲン分泌を促進する。


●LH(黄体化ホルモン)
脳下垂体から分泌されるゴナドトロピン。排卵をおこし、黄体からのプロゲステロン分泌を促進する。


●OHSS(卵巣過剰刺激症候群)
エストロゲンの過剰分泌により起こる疾患。排卵誘発剤、特にゴナドトロピン剤の使用により発症する。 多彩な症状を起こし、症状が強いときには入院による安静治療を必要とする。


●アゴニスト(GnRHアゴニスト)
スプレキュア、リュープリン、ナサニールと呼ばれる薬剤の総称です。脳下垂体から分泌されるゴナドトロピンの分泌を抑制します。 子宮内膜症の治療薬剤ですが、体外受精の排卵誘発の際には採卵前の排卵を抑制するため、点鼻薬としてよく使用されます(short法、long法)。 アゴニストは効果発現までに約7日を要するため体外受精では月経前、月経中から使用します。アゴニスト使用した体外受精では卵の発育を促し、 卵胞からのエストロゲン分泌を促進するため排卵誘発剤の併用が必要です。


●アンタゴニスト(GnRHアンタゴニスト)
セトロタイド。脳下垂体から分泌されるゴナドトロピンを短時間で抑制します。海外では子宮内膜症の治療薬として販売されています。 日本では保険の適応がないため、自然周期やクロミッド周期の採卵で使用されます。投与法は皮下注射、卵胞のサイズとエストロゲンのレベルを見て、 採卵日の3から5日前に使用します。


●黄体機能不全症(おうたいきのうふぜんしょう)
基礎体温の測定で高温期が短い状態あるいは黄体ホルモンの分泌が低下した状態。


●黄体ホルモン(おうたいほるもん)
排卵後、卵巣から分泌される女性ホルモン。妊娠維持に重要。


●機能性出血(きのうせいしゅっけつ)
女性ホルモン分泌バランスの不全により起こる子宮出血。


●頚管粘液(けいかんねんえき)
排卵頃に子宮の頚管に増加する透明な分泌液。精子の子宮への進入を円滑にする。


●頚管粘液分泌不全(けいかんねんえきぶんぴつふぜん)
排卵の頃、頚管から分泌される粘液が減った状態。


●原因不明不妊症(げんいんふめいふにん)
現在、実施可能な一般的な不妊症検査で原因の解らない不妊症


●抗エストロゲン剤(こうえすとろげんざい)
クロミッド、セロフェン、セキソビットの作用機序から命名された総称。


●ゴナドトロピン
卵巣を刺激して、卵や卵胞発育に関与するホルモンの総称。下垂体性ゴナドトロピン(FSH、LH)と絨毛性ゴナドトロピン(hCG)がある。


●生殖補助医療技術 (ART)(せいしょくほじょいりょうぎじゅつ)
人工授精、体外受精、顕微授精などの卵や精子を用いた治療の総称


●子宮筋腫(しきゅうきんしゅ)
子宮の筋肉の中に筋腫と呼ばれるコブを作る疾患。小さい時はほとんど無症状であるが、大きくなると過多月経を引き起こし、貧血の原因となる。


●子宮腺筋症(しきゅうせんきんしょう)
子宮内膜症の塊が子宮の筋肉の中に発生し、子宮がびまん性に腫大した状態。強い月経痛、過多月経、不育症の原因となる。


●子宮内膜症(しきゅうないまくしょう)
子宮の内側にある子宮内膜組織が、何らかの原因で、本来あるべき所以外の場所(迷入)で発育・増殖する疾患。 月経痛、性交痛、腰痛を起こす。エストロゲンで促進し、プロゲステロンで抑制される。 卵巣の中にチョコレートのう胞を作ったり、卵巣や子宮、卵管に癒着を起こすことがあり、不妊症の原因としては重要な疾患。


●多胎妊娠(たたいにんしん)
双子以上の妊娠。多胎妊娠では、流早産、貧血、妊娠中毒症などの妊娠中の合併症の可能性が高くなる。


●多嚢胞性卵巣症候群(たのうほうせいらんそう)
たくさんの嚢胞(袋)が卵巣に生じる病気です。嚢胞とともに卵巣の表面は硬くなり、排卵が妨げられます。 この病気の原因は下垂体からのLHの分泌異常(多量分泌)とされており、嚢胞は死んだ卵胞からできています。 男性ホルモンの増加を認めることがあります。[治療] 排卵誘発剤がよく使われます。男性ホルモンの増加を認める場合には、お薬の種類が変わります。


●排卵(はいらん)
脳下垂体から分泌されるLHの作用により、卵巣で発育した卵胞が破れ、卵胞内の卵を排出する現象。


●無月経(むげっけい)
月経が消失あるいは停止した状態。


●無排卵症(むはいらんしょう)
月経を認めるが、排卵が消失した状態。


●卵巣過剰刺激症候群(OHSS)(らんそうかじょうしげきしょうこうぐん)
卵巣からのエストロゲンの過剰分泌により起こる疾患。


●卵胞(らんぽう)
卵子を包む袋。卵子、顆粒膜細胞、卵胞液からなる。脳下垂体から分泌されるゴナドトロピンの作用により顆粒膜細胞は卵胞液を分泌し、 大きくなる(排卵直前の卵胞の直径は2cm)。卵胞液には、女性ホルモンであるエストロゲンを多く含む。