良好な卵子を育てるために。採卵前の準備と当日の流れ、痛みへの配慮

不妊治療の中でも生殖補助医療の大きな山場ともいえる「採卵」。 大切な卵子をベストな状態で採取するために、当院では最新の医学的知見に基づいたサポートを行っています。準備から当日まで、どのような流れで進むのかを具体的に見ていきましょう。


1. 採卵前:良好な卵子を育てるための「準備」
採卵の結果は、当日の手技だけでなく、そこに至るまでの「卵巣刺激」で決まります。

オーダーメイドの刺激法: 当院では、お一人おひとりのホルモン値、卵胞数、卵巣予備能(AMH)や 過去の治療歴をふまえ、最適な刺激法を選択します。これにより、卵巣への負担を抑えつつ質の高い卵子を目指します。

トリガー(排卵を促す処置)のタイミング: 採卵の約36時間前に、卵子の最終成熟を促す点鼻薬や注射を行います。この「時間」が非常に重要なため、当院では細心の注意を払ってスケジュールを管理しています。


2. 採卵当日:痛みと不安を和らげる「配慮」
「採卵=痛い」というイメージをお持ちの方も多いですが、当院では患者様がリラックスして臨めるよう、以下の工夫を凝らしています。

痛みへの細やかな対応
麻酔科による麻酔: 全国的にも少ない麻酔専門医による麻酔のもと、 より安全な採卵が行える態勢を整えています。採卵当日にリカバリールームにて静脈確保にてで点滴を行います。点滴から麻酔薬を投与して静脈麻酔を行います。麻酔は採卵術を行う十数分間のみで、採卵中の眠った状態となり、痛みはほとんどありません。ご希望があれば鎮静のみの採卵も可能です。

極細の採卵針の使用: 組織へのダメージを最小限に抑えるため、かつ卵子にダメージをきたさない細い特殊な針を使用し採卵を行います。針が細いため、出血や術後の痛みを軽減しています。

熟練した医師の手技: 経験豊富な医師が、モニターで針先の位置を正確に確認しながら短時間で処置を行うことで、身体への負担を最小限に留めます。

3. 採卵の流れ:リラックスできる環境づくり
当日の緊張を和らげる静かな環境を整えています。

1.ご来院・受付後(朝9時): 6階の診察室にて採卵前の診察を行います。7階の採卵室へ移動していただき、リラックスしてお過ごしいただける専用のリカバリールームへご案内いたします。

2.採卵(約10〜20分): 順番におひとり様ずつご案内いたします。安全を第一に考えたクリーンな環境で処置を行います。麻酔医による麻酔が可能なので、ストレスフリーな採卵が可能です。

3.リカバリー(約2-3時間): 術後は、お休みいただけるお部屋でゆっくりと体調を整えていただきます。看護師が常に体調を見守っておりますのでご安心ください。帰宅前の診察時に当日の採卵個数をお伝えします。診察後、お着替えが終わったら、帰宅になります。パウダールームもありますので、身だしなみを整えてご帰宅いただけます。

4. 「NGT LAB」:最高水準の環境へバトンタッチ
採れた卵子は、すぐに採卵室から培養室(NGT LAB)へと運ばれます。 当院の培養環境は常に手術室と同じ日本最高水準のクリーンルームに保たれており、卵子や受精卵にストレスフリーな環境を整えています。また、熟練の胚培養士が、お預かりした大切な卵子を最適な環境で受精・培養へと繋げます。このラボの技術力こそが、福岡だけでなく全国から患者様が訪れる理由の一つです。

患者様の不安に、チームで寄り添います
採卵は、新しい家族への第一歩です。 医師だけでなく、経験豊富なスタッフ一同であなたの不安に寄り添います。

痛みやスケジュールについてだけでなく、気になることがあれば、どんなに小さなことでもスタッフへご相談ください。おふたりにとって最善の結果が出るよう、スタッフ一同、心を込めてサポートいたします。


アイブイエフ詠田クリニック
診療部長 詠田真由